大規模な配線においてはそれぞれのケーブルについてキッチリ識別する必要があります。
最もシンプルな識別方が丸札の使用です。線名札とも呼ばれる丸札はいったいどんなものでしょうか。小さなサイズで、そこに情報を記入できるようになったもので、専用のひもでくくりつけて使います。電気工事を実施する業者はルールに基づいて丸札を用います。その札は複雑かつ大規模な配線やそのメンテナンスの際に重宝するものです。この記入項目例を紹介しましょう。それぞれのケーブルの番号を決めて札に記入します。ケーブルの端に同じ番号の札をくくり付けてください。全ての番号を表にしたものを作成しておけば、どのケーブルか分からなくなりません。この札には出入力をする機器の呼称も記入します。特に決まりはなく、作業を担う人が把握できる呼称で構いません。
同じ配線環境であってもメンテナンスや交換によって各ケーブルの施工年月がばらつくでしょう。施工年月は各ケーブルの劣化状況また使用しなくなった線を把握するためにも必要なものです。丸札をくくりつける際の注意点として、取り外すことができるようくくりましょう。結び目をつくったひもにケーブルを置いてひもの輪っかにくぐらせてください。それから結び目を引ぱって札をケーブルに引き寄せましょう。最後、結び目の方の輪っかに札をくぐらせて札を引けば固定することができます。結び目を引けば締め付けが緩んで取り外せます。